いんふぉめーしょん
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川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart4 (4)
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川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart3


133 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:53:15.80 ID:yHTahav10


              ※


目を覚ますと、ドクオはすでにいなかった。
あれだけ泥酔していたのに、きちんと起きたらしい。
ああ見えて、仕事に対しては真面目なのだろう。

ふと見ると、コーヒーメーカーが綺麗に手入れされていた。
部屋中の換気扇はフル稼働。

流しを覗き込むと、綺麗に洗われたマグカップがあった。


川 ゚ -゚)「……ここまでするか」


確かにコーヒーの香りは苦手とは言ったが……
それでいて他の食器はテーブルに出しっぱなし。


川 ゚ -゚)「まったく、あいつは気を遣いすぎなんだ」


とりあえず、ドクオの残した食器を洗った。
ついでにキッチンを綺麗に磨く。


――我ながら、妙に気合が入った。



135 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:55:07.98 ID:yHTahav10


              ※


シャトリナさんの店に住み込みで働き始めて三日が経った。

礼を言ってドクオの家を出たとき、彼はとても喜んでくれた。
しかし、どこか疲れたような、寂しそうな顔をしていた。
そんなにコーヒーを我慢するのが辛かったのか?

そんな苦労をかけたことも含め、いずれきちんと礼をしなければ。


川 ゚ -゚)「……ふう」


そんな事を考えていると、何故かため息ばかりが出る。

仕事に集中しよう。

幸いまだ開店時間には程遠い。
私は掃除を始めることにした。

掃除はいい。
頭の中が空っぽになって、何もかも忘れさせてくれる。





137 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:57:08.78 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「♪咲いて 散るまで 咲いて♪」


ドクオの家で覚えた歌を口ずさみながら、
階段の手すりを念入りに磨いた。

 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「あら、クーちゃん歌上手いのね〜」

川 ゚ -゚)「え?」


振り向くと、シャトリナさんが微笑んでいた。

 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「どうしたの?続けて続けて」

川 ゚ -゚)「はい」


さすがにオーナーの目は厳しい。
この程度の光沢では納得いかなかったようだ。

私はもう一度手すりを念入りに磨き始めた。



140 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:59:12.97 ID:yHTahav10
 //ヽヽ 
彡;゚ー゚)「いや、そうじゃなくて歌」

川 ゚ -゚)「え?」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「上手いからもっと歌って、って言ってるのよ〜」

川 ゚ -゚)「そんな事もないと思いますが」


雑巾を絞りながらオーナーと話すのも失礼だと思い、
私はバケツをずらしてシャトリナさんの方を向いた。

 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「いや本当よ。クーちゃんは歌のレッスンとかしてたの?」

川 ゚ -゚)「……いえ」
 //ヽヽ 
彡;゚ー゚)「あらやだ、言いたくなければ別にいいのよ〜」

川 ゚ -゚)「そういう訳ではなく本当に未経験です」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「そうなの……そっちの道に興味は?」

川 ゚ -゚)「いえ全然」


正直、歌うなんて学校の授業くらいのものだった。
せっかく寝た母を起こすのも気がひけ、音楽もあまり聴いたことがなかった。




142 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:00:50.79 ID:bSegeVM1O
>>137
花?


143 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:01:12.92 ID:yHTahav10
褒められたのだから、決して悪い気はしない。
だがよくわからない事で褒められただけに、
狐につままれたような気分がした。

そんな中、トソンさんが出勤してきた。
私の教育係で、ウェイトレスの中でもけっこう古参だ。
たまに住み込み部屋に泊まったりもするので、そこそこ話す相手ではある。


(゚、゚トソン「おはようございます」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「おはよ〜」

川 ゚ -゚)「おはよう、トソンさん」


昼過ぎでもおはよう。
その日に初めて会った時は「おはよう」というものらしい。


(゚、゚トソン「クー、そろそろ店内に入るわよ」

川 ゚ -゚)「ああ」


着替え終えて二人で店内の状態を確認・整頓していると、
他のウェイターやウェイトレスも出勤してきた。

そろそろ開店の時間だ。




144 名前:>>142 はい :2007/06/28(木) 22:03:18.18 ID:yHTahav10
働いているうちに夜も更けてきた。
こんな島だけに治安の問題もあって、
私とトソンさん以外のウェイトレスはすでに帰宅した。


女手が減ったせいか、やけに私ばかり呼びつけるお客様がいた。

ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ  
(`c_,´*)「おい、そこの女」

川 ゚ -゚)「はい、少々お待ちください」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ  
(`c_,´*)「ちょっと来いニャ」


どうも様子がおかしい。
やけに目が据わっている。


川 ゚ -゚)「お待たせ致しました」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ  
(`c_,´*)「ちょっとここに座って酒を注ぐニャ」


なんだ、酔っ払いか。



146 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:05:10.60 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「申し訳ありませんが当店はそういう――」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ  
(`c_,´#)「客の言うことが聞けないのかニャ!!」


酔っ払いが大声をあげた。
まずい。
殴りたいがそういうわけにもいかない。


ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ  
(`c_,´#)「いったいここはどういう店ニャ!!」

(;´・_ゝ・`)「おいやめろよロスキー」


連れも困っている様子だが、酔っ払いを止める訳でもない。
さてどうしたものか……

 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「あら〜、お客様は大変勇気がおありですこと」


騒ぎを聞きつけてシャトリナさんが出てきた。

ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ  
(`c_,´#)「何が勇気ニャ!この店は店員にどういう教――」




148 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:07:06.49 ID:yHTahav10
酔っ払いを言葉をさえぎるように、シャトリナさんは続けた。
声が微妙に低くなっている。

 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「お客様はその子がどういう子かご存知?
     『左利きのドク』の情婦ですのよ、彼女」


……情婦?『左利きのドク』ってドクオのことだよな?


(;´・_ゝ・`)「『左利きのドク』ってまさか……」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「そう、あの伝説の傭兵づー姐さんの最後の弟子ですわよ〜。
      お客様方はよほど殺し合いに長けてらっしゃるようね」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ  
(`c_,´;)「……もういいニャ」


酔っ払いとその連れはこそこそと出て行こうとした。


(゚、゚トソン「お客様、お会計ですか?」


ちゃんとトソンさんが捕まえてお代を払わせた。




149 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:09:18.30 ID:yHTahav10
閉店後、私はシャトリナさんに礼を言った。


川 ゚ -゚)「先程はありがとうございました」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「あら、当然じゃないの」

川 ゚ -゚)「それでちょっと聞きたいことがありまして」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「なあに?」

川 ゚ -゚)「『左利きのドク』ってドクオのことですよね?
     それで私が情婦ってどういうことでしょうか」


私がそう言ったとたん、みんなが吹きだした。

 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「はあ?wwwwwwwwwwwwwwww」

(゚、゚トソン「うはwwwwwwwwwwwwwwwwww」


厨房にいるシェフのネーノさんやスオミーさんまで。


( ´ー`) 「クーちゃん壊れちゃったんじゃネーノ?wwwwww」
. /三三三i      
(__,ン, ゚ ∀゚)「違うノ?それは初耳だヨwwwwwwwwww」




152 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:11:15.34 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「こちらが質問しているのですが」


私の発言は火に油を注いだ。


(゚、゚トソン「wwwwww違うつもりらしいわねwwwwwwww」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「ちょwwwwwwwみんな落ち着いてwwwwwww」

( ´ー`) 「情婦じゃないなら純愛なんじゃネーノ?wwwwww」
. /三三三i      
(__,ン, ゚ ∀゚)「ドクオがビビリなんだと思うヨwwwwwwwwww」




みんな笑い転げて質問に答えてくれない。


川 ゚ -゚)「……お先に失礼します」


ビル内の階段から自室へと向かったが、
いまだに笑い声が絶えない。



156 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:13:08.30 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「……情婦、か」


楽な服装に着替えてベッドに腰掛けたが、どうも眠れない。

ふと、誰かがドアをノックする。


川 ゚ -゚)「どうぞ」

(゚、゚トソン「まだ起きてた?」

川 ゚ -゚)「ああ、眠れなくて」

(゚、゚トソン「実はね、聞きたいことがあったんだ」


トソンさんが私の横に腰掛けた。


川 ゚ -゚)「何だ?」

(゚、゚トソン「何でドクオと暮らさないの?意地でも張ってるわけ?」

川 ゚ -゚)「意地?何の話だ」

(゚、゚トソン「意地張ってるわけじゃないの?じゃあ全然脈なしなんだ。
     確かにドクオは戦ってなきゃ、ただのキモ男だもんね」




159 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:15:09.00 ID:yHTahav10
決してトソンさんは嫌いではないが、何故か反論したくなった。



川 ゚ -゚)「それは違うと思う。変にキョドるからそう見えるんだろう。
     堂々としていればそう見られなくもないと思うが?
     気持ちの優しい奴だし。自信がないからいかんのだ」

(゚、゚*トソン「ふーん」


トソンさんが意味深な表情を浮かべた。


(゚、゚トソン「じゃあやっぱり意地張ってるんじゃん」

川 ゚ -゚)「その理屈がわからん。意地を張るなんて時間の無駄だ。
     むしろ、どこがどう意地なのか本気で聞きたいと思ってる」

(゚、゚トソン「だってクーはドクオのこと好きでしょ?」

川 ゚ -゚)「……そうなのか?」

(゚、゚;トソン「そうなのか、ってあんた……」

川 ゚ -゚)「茶化さずに聞いて欲しい。私にはわからないんだ。
     人を好きになるってどういうことなのか」

(゚、゚;トソン「はあ?」



161 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:17:08.61 ID:yHTahav10
本気でわからないんだから仕方ないだろう。
でもトソンさんにはそれが伝わらないんだろうな……

仕方なく、自分の過去を話すことにした。
幼少時からこの島に来て、ここで働くまでの経緯をすべて。


川 ゚ -゚)「――というわけで、どうもその辺に疎いんだ。
     好きとか嫌いとか寂しいとか、そういう気持ちが」

(;、;トソン「ごめんね、変な話させちゃって」


いつの間にか、トソンさんが目に涙を浮かべていた。


川 ゚ -゚)「なぜトソンさんが泣く?」


彼女は答えず、私を抱きしめて頭を撫でた。


(;、;トソン「よくがんばったねクー。誰が否定してもあたしが認めてあげる」

川 ゚ -゚)「トソンさん……」


トソンさんは私の頭を強く抱きしめた。



162 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:19:09.79 ID:yHTahav10
(;、;トソン「呼び捨てで構わないよ。それよりね、教えてちょうだい。
      ドクオといて楽しかった?嫌な気持ちはしなかった?」

川 ゚ -゚)「おおむね居心地は良かった。嫌な気分になったのは一度だけだな。
     助けてもらったあと、実は彼が警察の人間だったとわかったときだ。
     業務で助けられたと思って、何故かいらついた。結局は誤解だったが」

(;、;トソン「今はどう?寂しくない?」

川 ゚ -゚)「寂しいというのがよくわからない。店のみんなもいい人ばかりだ。
     ただそれとは別に、『ドクオはここにいないんだ』と思うことがたまに」

(;、;トソン「あたしが保証する。あなたはドクオが好き」

川 ゚ -゚)「……そうなのか」

(;、;トソン「ええ、間違いない」

川 ゚ -゚)「トソン、もう少しよく考えてみることにするよ」

(;、;トソン「そうね、今日はもう寝ましょう。じゃあまた明日」


トソンは部屋を出て行った。



その日、私に初めての友達が出来た。



167 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:21:22.38 ID:yHTahav10
数日、その件について考えてみた。
やはりトソンの言うことが正しいと思った。

問題がはっきりすればあとは行動だ。

シフトの休みの日に荷物をまとめ、シャトリナさんと話した。


川 ゚ -゚)「失礼します。実はご相談がありまして」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「なあに?」

川 ゚ -゚)「わがままを言って申し訳ありませんが、実はこちらを出て行こうかと」
 //ヽヽ 
彡;゚ー゚)「あら……残念ね。けっこう見込みあると思ったのに」

川 ゚ -゚)「いえ、仕事は続けさせて欲しいんです。
     住み込みから通いにさせて頂こうと」
 //ヽヽ 
彡*゚ー゚)「……ドックンと住むの?」

川 ゚ -゚)「先方が望んでくれれば。あとは賭けですね」
 //ヽヽ 
彡 ゚ー゚)「それは大丈夫。私が保証するわ」

川 ゚ -゚)「保証ですか……」







続く 川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart5
VIP | 2007-07-09(Mon) 16:59:50 Trackback:(0) | コメント:(4)
コメント

ほほう、それでそれで?
【07-09(Mon) 22:36】 | URL |   #- [No:23800] [ 編集]

店のみんなが笑い転げた意味が全然わからん
【07-11(Wed) 18:24】 | URL | こめんたー774さん #- [No:23875] [ 編集]

Its a pretty site! I like it very much!
【07-17(Tue) 19:52】 | URL | Lauren #VWFaYlLU [No:24034] [ 編集]

Hi, what a great site! Really lovely.
【07-30(Mon) 21:16】 | URL | Erica #VWFaYlLU [No:24356] [ 編集]
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