ぬる速ヘッドライン
川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようです
川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart2
川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart3
133 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:53:15.80 ID:yHTahav10
※
目を覚ますと、ドクオはすでにいなかった。
あれだけ泥酔していたのに、きちんと起きたらしい。
ああ見えて、仕事に対しては真面目なのだろう。
ふと見ると、コーヒーメーカーが綺麗に手入れされていた。
部屋中の換気扇はフル稼働。
流しを覗き込むと、綺麗に洗われたマグカップがあった。
川 ゚ -゚)「……ここまでするか」
確かにコーヒーの香りは苦手とは言ったが……
それでいて他の食器はテーブルに出しっぱなし。
川 ゚ -゚)「まったく、あいつは気を遣いすぎなんだ」
とりあえず、ドクオの残した食器を洗った。
ついでにキッチンを綺麗に磨く。
――我ながら、妙に気合が入った。
135 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:55:07.98 ID:yHTahav10
※
シャトリナさんの店に住み込みで働き始めて三日が経った。
礼を言ってドクオの家を出たとき、彼はとても喜んでくれた。
しかし、どこか疲れたような、寂しそうな顔をしていた。
そんなにコーヒーを我慢するのが辛かったのか?
そんな苦労をかけたことも含め、いずれきちんと礼をしなければ。
川 ゚ -゚)「……ふう」
そんな事を考えていると、何故かため息ばかりが出る。
仕事に集中しよう。
幸いまだ開店時間には程遠い。
私は掃除を始めることにした。
掃除はいい。
頭の中が空っぽになって、何もかも忘れさせてくれる。
137 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:57:08.78 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「♪咲いて 散るまで 咲いて♪」
ドクオの家で覚えた歌を口ずさみながら、
階段の手すりを念入りに磨いた。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「あら、クーちゃん歌上手いのね〜」
川 ゚ -゚)「え?」
振り向くと、シャトリナさんが微笑んでいた。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「どうしたの?続けて続けて」
川 ゚ -゚)「はい」
さすがにオーナーの目は厳しい。
この程度の光沢では納得いかなかったようだ。
私はもう一度手すりを念入りに磨き始めた。
140 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 21:59:12.97 ID:yHTahav10
//ヽヽ
彡;゚ー゚)「いや、そうじゃなくて歌」
川 ゚ -゚)「え?」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「上手いからもっと歌って、って言ってるのよ〜」
川 ゚ -゚)「そんな事もないと思いますが」
雑巾を絞りながらオーナーと話すのも失礼だと思い、
私はバケツをずらしてシャトリナさんの方を向いた。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「いや本当よ。クーちゃんは歌のレッスンとかしてたの?」
川 ゚ -゚)「……いえ」
//ヽヽ
彡;゚ー゚)「あらやだ、言いたくなければ別にいいのよ〜」
川 ゚ -゚)「そういう訳ではなく本当に未経験です」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「そうなの……そっちの道に興味は?」
川 ゚ -゚)「いえ全然」
正直、歌うなんて学校の授業くらいのものだった。
せっかく寝た母を起こすのも気がひけ、音楽もあまり聴いたことがなかった。
142 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:00:50.79 ID:bSegeVM1O
>>137
花?
143 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:01:12.92 ID:yHTahav10
褒められたのだから、決して悪い気はしない。
だがよくわからない事で褒められただけに、
狐につままれたような気分がした。
そんな中、トソンさんが出勤してきた。
私の教育係で、ウェイトレスの中でもけっこう古参だ。
たまに住み込み部屋に泊まったりもするので、そこそこ話す相手ではある。
(゚、゚トソン「おはようございます」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「おはよ〜」
川 ゚ -゚)「おはよう、トソンさん」
昼過ぎでもおはよう。
その日に初めて会った時は「おはよう」というものらしい。
(゚、゚トソン「クー、そろそろ店内に入るわよ」
川 ゚ -゚)「ああ」
着替え終えて二人で店内の状態を確認・整頓していると、
他のウェイターやウェイトレスも出勤してきた。
そろそろ開店の時間だ。
144 名前:>>142 はい :2007/06/28(木) 22:03:18.18 ID:yHTahav10
働いているうちに夜も更けてきた。
こんな島だけに治安の問題もあって、
私とトソンさん以外のウェイトレスはすでに帰宅した。
女手が減ったせいか、やけに私ばかり呼びつけるお客様がいた。
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´*)「おい、そこの女」
川 ゚ -゚)「はい、少々お待ちください」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´*)「ちょっと来いニャ」
どうも様子がおかしい。
やけに目が据わっている。
川 ゚ -゚)「お待たせ致しました」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´*)「ちょっとここに座って酒を注ぐニャ」
なんだ、酔っ払いか。
146 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:05:10.60 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「申し訳ありませんが当店はそういう――」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´#)「客の言うことが聞けないのかニャ!!」
酔っ払いが大声をあげた。
まずい。
殴りたいがそういうわけにもいかない。
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´#)「いったいここはどういう店ニャ!!」
(;´・_ゝ・`)「おいやめろよロスキー」
連れも困っている様子だが、酔っ払いを止める訳でもない。
さてどうしたものか……
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「あら〜、お客様は大変勇気がおありですこと」
騒ぎを聞きつけてシャトリナさんが出てきた。
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´#)「何が勇気ニャ!この店は店員にどういう教――」
148 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:07:06.49 ID:yHTahav10
酔っ払いを言葉をさえぎるように、シャトリナさんは続けた。
声が微妙に低くなっている。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「お客様はその子がどういう子かご存知?
『左利きのドク』の情婦ですのよ、彼女」
……情婦?『左利きのドク』ってドクオのことだよな?
(;´・_ゝ・`)「『左利きのドク』ってまさか……」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「そう、あの伝説の傭兵づー姐さんの最後の弟子ですわよ〜。
お客様方はよほど殺し合いに長けてらっしゃるようね」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´;)「……もういいニャ」
酔っ払いとその連れはこそこそと出て行こうとした。
(゚、゚トソン「お客様、お会計ですか?」
ちゃんとトソンさんが捕まえてお代を払わせた。
149 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:09:18.30 ID:yHTahav10
閉店後、私はシャトリナさんに礼を言った。
川 ゚ -゚)「先程はありがとうございました」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「あら、当然じゃないの」
川 ゚ -゚)「それでちょっと聞きたいことがありまして」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「なあに?」
川 ゚ -゚)「『左利きのドク』ってドクオのことですよね?
それで私が情婦ってどういうことでしょうか」
私がそう言ったとたん、みんなが吹きだした。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「はあ?wwwwwwwwwwwwwwww」
(゚、゚トソン「うはwwwwwwwwwwwwwwwwww」
厨房にいるシェフのネーノさんやスオミーさんまで。
( ´ー`) 「クーちゃん壊れちゃったんじゃネーノ?wwwwww」
. /三三三i
(__,ン, ゚ ∀゚)「違うノ?それは初耳だヨwwwwwwwwww」
152 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:11:15.34 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「こちらが質問しているのですが」
私の発言は火に油を注いだ。
(゚、゚トソン「wwwwww違うつもりらしいわねwwwwwwww」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「ちょwwwwwwwみんな落ち着いてwwwwwww」
( ´ー`) 「情婦じゃないなら純愛なんじゃネーノ?wwwwww」
. /三三三i
(__,ン, ゚ ∀゚)「ドクオがビビリなんだと思うヨwwwwwwwwww」
みんな笑い転げて質問に答えてくれない。
川 ゚ -゚)「……お先に失礼します」
ビル内の階段から自室へと向かったが、
いまだに笑い声が絶えない。
156 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:13:08.30 ID:yHTahav10
川 ゚ -゚)「……情婦、か」
楽な服装に着替えてベッドに腰掛けたが、どうも眠れない。
ふと、誰かがドアをノックする。
川 ゚ -゚)「どうぞ」
(゚、゚トソン「まだ起きてた?」
川 ゚ -゚)「ああ、眠れなくて」
(゚、゚トソン「実はね、聞きたいことがあったんだ」
トソンさんが私の横に腰掛けた。
川 ゚ -゚)「何だ?」
(゚、゚トソン「何でドクオと暮らさないの?意地でも張ってるわけ?」
川 ゚ -゚)「意地?何の話だ」
(゚、゚トソン「意地張ってるわけじゃないの?じゃあ全然脈なしなんだ。
確かにドクオは戦ってなきゃ、ただのキモ男だもんね」
159 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:15:09.00 ID:yHTahav10
決してトソンさんは嫌いではないが、何故か反論したくなった。
川 ゚ -゚)「それは違うと思う。変にキョドるからそう見えるんだろう。
堂々としていればそう見られなくもないと思うが?
気持ちの優しい奴だし。自信がないからいかんのだ」
(゚、゚*トソン「ふーん」
トソンさんが意味深な表情を浮かべた。
(゚、゚トソン「じゃあやっぱり意地張ってるんじゃん」
川 ゚ -゚)「その理屈がわからん。意地を張るなんて時間の無駄だ。
むしろ、どこがどう意地なのか本気で聞きたいと思ってる」
(゚、゚トソン「だってクーはドクオのこと好きでしょ?」
川 ゚ -゚)「……そうなのか?」
(゚、゚;トソン「そうなのか、ってあんた……」
川 ゚ -゚)「茶化さずに聞いて欲しい。私にはわからないんだ。
人を好きになるってどういうことなのか」
(゚、゚;トソン「はあ?」
161 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:17:08.61 ID:yHTahav10
本気でわからないんだから仕方ないだろう。
でもトソンさんにはそれが伝わらないんだろうな……
仕方なく、自分の過去を話すことにした。
幼少時からこの島に来て、ここで働くまでの経緯をすべて。
川 ゚ -゚)「――というわけで、どうもその辺に疎いんだ。
好きとか嫌いとか寂しいとか、そういう気持ちが」
(;、;トソン「ごめんね、変な話させちゃって」
いつの間にか、トソンさんが目に涙を浮かべていた。
川 ゚ -゚)「なぜトソンさんが泣く?」
彼女は答えず、私を抱きしめて頭を撫でた。
(;、;トソン「よくがんばったねクー。誰が否定してもあたしが認めてあげる」
川 ゚ -゚)「トソンさん……」
トソンさんは私の頭を強く抱きしめた。
162 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:19:09.79 ID:yHTahav10
(;、;トソン「呼び捨てで構わないよ。それよりね、教えてちょうだい。
ドクオといて楽しかった?嫌な気持ちはしなかった?」
川 ゚ -゚)「おおむね居心地は良かった。嫌な気分になったのは一度だけだな。
助けてもらったあと、実は彼が警察の人間だったとわかったときだ。
業務で助けられたと思って、何故かいらついた。結局は誤解だったが」
(;、;トソン「今はどう?寂しくない?」
川 ゚ -゚)「寂しいというのがよくわからない。店のみんなもいい人ばかりだ。
ただそれとは別に、『ドクオはここにいないんだ』と思うことがたまに」
(;、;トソン「あたしが保証する。あなたはドクオが好き」
川 ゚ -゚)「……そうなのか」
(;、;トソン「ええ、間違いない」
川 ゚ -゚)「トソン、もう少しよく考えてみることにするよ」
(;、;トソン「そうね、今日はもう寝ましょう。じゃあまた明日」
トソンは部屋を出て行った。
その日、私に初めての友達が出来た。
167 名前:VIPがお送りします。 :2007/06/28(木) 22:21:22.38 ID:yHTahav10
数日、その件について考えてみた。
やはりトソンの言うことが正しいと思った。
問題がはっきりすればあとは行動だ。
シフトの休みの日に荷物をまとめ、シャトリナさんと話した。
川 ゚ -゚)「失礼します。実はご相談がありまして」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「なあに?」
川 ゚ -゚)「わがままを言って申し訳ありませんが、実はこちらを出て行こうかと」
//ヽヽ
彡;゚ー゚)「あら……残念ね。けっこう見込みあると思ったのに」
川 ゚ -゚)「いえ、仕事は続けさせて欲しいんです。
住み込みから通いにさせて頂こうと」
//ヽヽ
彡*゚ー゚)「……ドックンと住むの?」
川 ゚ -゚)「先方が望んでくれれば。あとは賭けですね」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「それは大丈夫。私が保証するわ」
川 ゚ -゚)「保証ですか……」
続く 川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart5
川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart2
川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart3
※
目を覚ますと、ドクオはすでにいなかった。
あれだけ泥酔していたのに、きちんと起きたらしい。
ああ見えて、仕事に対しては真面目なのだろう。
ふと見ると、コーヒーメーカーが綺麗に手入れされていた。
部屋中の換気扇はフル稼働。
流しを覗き込むと、綺麗に洗われたマグカップがあった。
川 ゚ -゚)「……ここまでするか」
確かにコーヒーの香りは苦手とは言ったが……
それでいて他の食器はテーブルに出しっぱなし。
川 ゚ -゚)「まったく、あいつは気を遣いすぎなんだ」
とりあえず、ドクオの残した食器を洗った。
ついでにキッチンを綺麗に磨く。
――我ながら、妙に気合が入った。
※
シャトリナさんの店に住み込みで働き始めて三日が経った。
礼を言ってドクオの家を出たとき、彼はとても喜んでくれた。
しかし、どこか疲れたような、寂しそうな顔をしていた。
そんなにコーヒーを我慢するのが辛かったのか?
そんな苦労をかけたことも含め、いずれきちんと礼をしなければ。
川 ゚ -゚)「……ふう」
そんな事を考えていると、何故かため息ばかりが出る。
仕事に集中しよう。
幸いまだ開店時間には程遠い。
私は掃除を始めることにした。
掃除はいい。
頭の中が空っぽになって、何もかも忘れさせてくれる。
川 ゚ -゚)「♪咲いて 散るまで 咲いて♪」
ドクオの家で覚えた歌を口ずさみながら、
階段の手すりを念入りに磨いた。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「あら、クーちゃん歌上手いのね〜」
川 ゚ -゚)「え?」
振り向くと、シャトリナさんが微笑んでいた。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「どうしたの?続けて続けて」
川 ゚ -゚)「はい」
さすがにオーナーの目は厳しい。
この程度の光沢では納得いかなかったようだ。
私はもう一度手すりを念入りに磨き始めた。
//ヽヽ
彡;゚ー゚)「いや、そうじゃなくて歌」
川 ゚ -゚)「え?」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「上手いからもっと歌って、って言ってるのよ〜」
川 ゚ -゚)「そんな事もないと思いますが」
雑巾を絞りながらオーナーと話すのも失礼だと思い、
私はバケツをずらしてシャトリナさんの方を向いた。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「いや本当よ。クーちゃんは歌のレッスンとかしてたの?」
川 ゚ -゚)「……いえ」
//ヽヽ
彡;゚ー゚)「あらやだ、言いたくなければ別にいいのよ〜」
川 ゚ -゚)「そういう訳ではなく本当に未経験です」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「そうなの……そっちの道に興味は?」
川 ゚ -゚)「いえ全然」
正直、歌うなんて学校の授業くらいのものだった。
せっかく寝た母を起こすのも気がひけ、音楽もあまり聴いたことがなかった。
>>137
花?
褒められたのだから、決して悪い気はしない。
だがよくわからない事で褒められただけに、
狐につままれたような気分がした。
そんな中、トソンさんが出勤してきた。
私の教育係で、ウェイトレスの中でもけっこう古参だ。
たまに住み込み部屋に泊まったりもするので、そこそこ話す相手ではある。
(゚、゚トソン「おはようございます」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「おはよ〜」
川 ゚ -゚)「おはよう、トソンさん」
昼過ぎでもおはよう。
その日に初めて会った時は「おはよう」というものらしい。
(゚、゚トソン「クー、そろそろ店内に入るわよ」
川 ゚ -゚)「ああ」
着替え終えて二人で店内の状態を確認・整頓していると、
他のウェイターやウェイトレスも出勤してきた。
そろそろ開店の時間だ。
働いているうちに夜も更けてきた。
こんな島だけに治安の問題もあって、
私とトソンさん以外のウェイトレスはすでに帰宅した。
女手が減ったせいか、やけに私ばかり呼びつけるお客様がいた。
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´*)「おい、そこの女」
川 ゚ -゚)「はい、少々お待ちください」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´*)「ちょっと来いニャ」
どうも様子がおかしい。
やけに目が据わっている。
川 ゚ -゚)「お待たせ致しました」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´*)「ちょっとここに座って酒を注ぐニャ」
なんだ、酔っ払いか。
川 ゚ -゚)「申し訳ありませんが当店はそういう――」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´#)「客の言うことが聞けないのかニャ!!」
酔っ払いが大声をあげた。
まずい。
殴りたいがそういうわけにもいかない。
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´#)「いったいここはどういう店ニャ!!」
(;´・_ゝ・`)「おいやめろよロスキー」
連れも困っている様子だが、酔っ払いを止める訳でもない。
さてどうしたものか……
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「あら〜、お客様は大変勇気がおありですこと」
騒ぎを聞きつけてシャトリナさんが出てきた。
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´#)「何が勇気ニャ!この店は店員にどういう教――」
酔っ払いを言葉をさえぎるように、シャトリナさんは続けた。
声が微妙に低くなっている。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「お客様はその子がどういう子かご存知?
『左利きのドク』の情婦ですのよ、彼女」
……情婦?『左利きのドク』ってドクオのことだよな?
(;´・_ゝ・`)「『左利きのドク』ってまさか……」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「そう、あの伝説の傭兵づー姐さんの最後の弟子ですわよ〜。
お客様方はよほど殺し合いに長けてらっしゃるようね」
ミ,,,,,,,,;;,;;,ミ
(`c_,´;)「……もういいニャ」
酔っ払いとその連れはこそこそと出て行こうとした。
(゚、゚トソン「お客様、お会計ですか?」
ちゃんとトソンさんが捕まえてお代を払わせた。
閉店後、私はシャトリナさんに礼を言った。
川 ゚ -゚)「先程はありがとうございました」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「あら、当然じゃないの」
川 ゚ -゚)「それでちょっと聞きたいことがありまして」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「なあに?」
川 ゚ -゚)「『左利きのドク』ってドクオのことですよね?
それで私が情婦ってどういうことでしょうか」
私がそう言ったとたん、みんなが吹きだした。
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「はあ?wwwwwwwwwwwwwwww」
(゚、゚トソン「うはwwwwwwwwwwwwwwwwww」
厨房にいるシェフのネーノさんやスオミーさんまで。
( ´ー`) 「クーちゃん壊れちゃったんじゃネーノ?wwwwww」
. /三三三i
(__,ン, ゚ ∀゚)「違うノ?それは初耳だヨwwwwwwwwww」
川 ゚ -゚)「こちらが質問しているのですが」
私の発言は火に油を注いだ。
(゚、゚トソン「wwwwww違うつもりらしいわねwwwwwwww」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「ちょwwwwwwwみんな落ち着いてwwwwwww」
( ´ー`) 「情婦じゃないなら純愛なんじゃネーノ?wwwwww」
. /三三三i
(__,ン, ゚ ∀゚)「ドクオがビビリなんだと思うヨwwwwwwwwww」
みんな笑い転げて質問に答えてくれない。
川 ゚ -゚)「……お先に失礼します」
ビル内の階段から自室へと向かったが、
いまだに笑い声が絶えない。
川 ゚ -゚)「……情婦、か」
楽な服装に着替えてベッドに腰掛けたが、どうも眠れない。
ふと、誰かがドアをノックする。
川 ゚ -゚)「どうぞ」
(゚、゚トソン「まだ起きてた?」
川 ゚ -゚)「ああ、眠れなくて」
(゚、゚トソン「実はね、聞きたいことがあったんだ」
トソンさんが私の横に腰掛けた。
川 ゚ -゚)「何だ?」
(゚、゚トソン「何でドクオと暮らさないの?意地でも張ってるわけ?」
川 ゚ -゚)「意地?何の話だ」
(゚、゚トソン「意地張ってるわけじゃないの?じゃあ全然脈なしなんだ。
確かにドクオは戦ってなきゃ、ただのキモ男だもんね」
決してトソンさんは嫌いではないが、何故か反論したくなった。
川 ゚ -゚)「それは違うと思う。変にキョドるからそう見えるんだろう。
堂々としていればそう見られなくもないと思うが?
気持ちの優しい奴だし。自信がないからいかんのだ」
(゚、゚*トソン「ふーん」
トソンさんが意味深な表情を浮かべた。
(゚、゚トソン「じゃあやっぱり意地張ってるんじゃん」
川 ゚ -゚)「その理屈がわからん。意地を張るなんて時間の無駄だ。
むしろ、どこがどう意地なのか本気で聞きたいと思ってる」
(゚、゚トソン「だってクーはドクオのこと好きでしょ?」
川 ゚ -゚)「……そうなのか?」
(゚、゚;トソン「そうなのか、ってあんた……」
川 ゚ -゚)「茶化さずに聞いて欲しい。私にはわからないんだ。
人を好きになるってどういうことなのか」
(゚、゚;トソン「はあ?」
本気でわからないんだから仕方ないだろう。
でもトソンさんにはそれが伝わらないんだろうな……
仕方なく、自分の過去を話すことにした。
幼少時からこの島に来て、ここで働くまでの経緯をすべて。
川 ゚ -゚)「――というわけで、どうもその辺に疎いんだ。
好きとか嫌いとか寂しいとか、そういう気持ちが」
(;、;トソン「ごめんね、変な話させちゃって」
いつの間にか、トソンさんが目に涙を浮かべていた。
川 ゚ -゚)「なぜトソンさんが泣く?」
彼女は答えず、私を抱きしめて頭を撫でた。
(;、;トソン「よくがんばったねクー。誰が否定してもあたしが認めてあげる」
川 ゚ -゚)「トソンさん……」
トソンさんは私の頭を強く抱きしめた。
(;、;トソン「呼び捨てで構わないよ。それよりね、教えてちょうだい。
ドクオといて楽しかった?嫌な気持ちはしなかった?」
川 ゚ -゚)「おおむね居心地は良かった。嫌な気分になったのは一度だけだな。
助けてもらったあと、実は彼が警察の人間だったとわかったときだ。
業務で助けられたと思って、何故かいらついた。結局は誤解だったが」
(;、;トソン「今はどう?寂しくない?」
川 ゚ -゚)「寂しいというのがよくわからない。店のみんなもいい人ばかりだ。
ただそれとは別に、『ドクオはここにいないんだ』と思うことがたまに」
(;、;トソン「あたしが保証する。あなたはドクオが好き」
川 ゚ -゚)「……そうなのか」
(;、;トソン「ええ、間違いない」
川 ゚ -゚)「トソン、もう少しよく考えてみることにするよ」
(;、;トソン「そうね、今日はもう寝ましょう。じゃあまた明日」
トソンは部屋を出て行った。
その日、私に初めての友達が出来た。
数日、その件について考えてみた。
やはりトソンの言うことが正しいと思った。
問題がはっきりすればあとは行動だ。
シフトの休みの日に荷物をまとめ、シャトリナさんと話した。
川 ゚ -゚)「失礼します。実はご相談がありまして」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「なあに?」
川 ゚ -゚)「わがままを言って申し訳ありませんが、実はこちらを出て行こうかと」
//ヽヽ
彡;゚ー゚)「あら……残念ね。けっこう見込みあると思ったのに」
川 ゚ -゚)「いえ、仕事は続けさせて欲しいんです。
住み込みから通いにさせて頂こうと」
//ヽヽ
彡*゚ー゚)「……ドックンと住むの?」
川 ゚ -゚)「先方が望んでくれれば。あとは賭けですね」
//ヽヽ
彡 ゚ー゚)「それは大丈夫。私が保証するわ」
川 ゚ -゚)「保証ですか……」
続く 川 ゚ -゚) クーは異境の地で暮らすようですpart5



